きょうのけせんぬま。「まちで支える、出船送り」

気仙沼ってどんなまち?きょうのけせんぬま。「まちで支える、出船送り」

きょうのけせんぬま。
気温30℃で、いよいよ夏です!
今日、気仙沼では出船送りがありました!
気仙沼の名物「出船送り」。本日は、その様子をご紹介します。

<出船送りとは…?>
気仙沼港は遠洋マグロ船の基地となっていて、1年間の航海に出る船を見送る「出船送り」があります。
「出船送り」は、気仙沼港を出漁する船を乗組員の家族や友人、船主、関係者が
航海の安全と大漁を願って岸壁から見送る、気仙沼の伝統的な行事です。

気仙沼の女将さんたちが結成した「気仙沼つばき会」の取り組みにより、
市外からご来訪の方々も気軽にご参加いただけます。
今日も11時に出船します〜、ということで、鹿折の「コの字岸壁」へ。
出船の時間が近づくと、漁港には、船員さんの家族が集まってきます。

船を支える造船場、漁具屋、仕込み屋、問屋なども集まって、見送ります。
今年からJターンしてきた若手社員の姿も。
仕事でお世話になってる船と船員さんを見送るーこれも大事なおしごとです。

関係者たちも揃い、出船の時間が近づきます。船からは緊張の空気。
そして、船頭からの挨拶。大漁祈願、航海安全を祈って、みんなで御神酒を交わします。

岸壁側の送る人たちには、福来旗(ふらいき)とカラーテープが配られ、

みんなで一生懸命、手を振ります。
船ははかなげに、それでもつよく、汽笛を何度も鳴らしながら、出航していきます。

船員のみんなもどこかさみしげな、、、それでも元気に手を振りあいます。

 

造船場からエンジンの整備会社、網をつくる漁具屋から船員の食料を仕込む仕込み屋さんまで、
今日、この船が無事に出航するまでの陰には、陸で船を支えている気仙沼の人たちがたくさんいるのです。

この船は7ヶ月の航海だそう。船によっては1年や1年半の航海のこともあります。
今日の船に旦那さんが乗っていったお見送りにきていた奥さん。
「お母さんも、お父さんがいない間、大変ですね〜。」って声かけたら、
「本人がいちばん大変だからね。私は弱音吐いてられないの。だから船乗りの妻は強いのよ。」とおっしゃってました。

気仙沼は女性が元気だなぁと感じていましたが、夫か留守の間、家のあらゆることをして家を守る奥さんたちが
強くしなやかな秘訣はここにあるのかもしれません。
そんなことを考えていたら、船はあっという間へ大海原へ向かって走り出していきました。

世界へ向けて、ゴーヘイ!
振り返ると、隣では、8月のサンマ船の出船に向けて、漁師さんたちが網修理をしている姿も。

話しかけてみると、、、嬉しそうに応えてくれました〜。
ここではみなさんが網を縫って、ひとつの大きな網にして、出航に向けて準備をしているそう。

その手つきは器用そのもの。どんどんどんどん縫っていきます。

漁師って一見豪快で大雑把なイメージがある方もいるかもしれませんが、
縫ったり編んだり、小さな細い作業もお手の物なんですよ〜。
このあと気仙沼では、気仙沼のサンマ船が一斉に出船する瞬間をみんなで見送る「サンマ船の一斉出船送り」があります。
また日程が決まりしだい、イベントページで告知しますので、おたのしみに!

(ターン・コーディネーター 根岸えま)
(この記事は2017年7月の記事です。)

気仙沼の取り組みや制度