【Pen.turn女子ブログ】「松圃虎舞で民族芸能大会に出場」
佐々木 美穂/ペンターン女子

このコラムでは、気仙沼市唐桑半島に移住した20代女子たち、通称・Pen.turn女子が、日々の生活をつづったブログ記事をご紹介します。

1年半前、松圃集会所で初めてバチを握った。

トットコトットコトットコ…、同じリズムで、同じテンポで叩く事さえもうまくいかず、必死に叩く。音が上手くでない。

小学3年生の女の子が先生となって私に教えてくれる。バチのにぎり方、力の入れ方、振りや音の出し方も。

子供たちは小学1年生から始めて、初めてバチを握った私にとっては3年先輩。

子供たちの叩き方を真似しながら練習していた。

 

気仙沼には、伝統芸能がたくさん継承されている。

打ち囃子や獅子舞、虎舞など、その多くが大漁祈願・航海安全を祈願して奉納されている物。

ちなみに、気仙沼のみなと祭り(http://www.kesennuma.or.jp/minatomatsuri/)の打ちばやし大競演では市域の約30団体、約600基の和太鼓が港をバックに同じ曲を披露する。同じ曲を演奏するが、団体ごとに叩き方(舞い)は違う。大迫力。

 

私の参加させてもらっているのは「松圃虎舞」。

先生たちに特訓していただき、なんとか小太鼓が叩けるようになり、昨年の11月には渋谷での公演にも参戦!

 

冬(12月~5月ごろ)は練習がなく、今年もスタートは小太鼓だった。

地域の夏祭りがひと段落した9月。10月末に開催される伝統芸能大会への出演に向けての練習が始まった。大太鼓に抜擢してもらう。

子供たちは大混乱。「みっぽより私の方が上手だし!」と言われる始末。笑

自分も大太鼓を早く叩きたい、先生にアピールしよう、と子供たちも練習に熱が入る。

 

まだまだ2年生の私が、4年生の先輩を差し置いて大太鼓。子供たちにも認められるよう、頑張らなくては…。

大太鼓は、小太鼓と比べ体の使い方も、舞い方も勝手が違う。

最初は1曲終えただけで息切れし、過呼吸のようになっていた。

週2回の練習に必ず出席し、1か月間で何とか叩き方を覚え、最後まで息切れせずに叩けるようになってきた。10月に入り、週2回の練習が週3回に。

大太鼓同級生のemmaもsachiwoもすごく上手になっていた。

5年目のtakumaくんはさすが。見惚れてしまうほどかっこいい。takumaくんが入るだけで緊張感がある演奏になる。

ラストスパート、先生たちの指導にも熱が入る。

出演する全員が、“宮城県代表”として1番かっこいい演技を!という想いをもち、想いがどんどん形になっていった。

 

地元新聞にも記事が掲載される。

 

10月30日「北海道・東北ブロック民俗芸能大会」当日。

2台のバスで盛岡に向かう。応援のばあちゃんたちもバスに便乗。遠足気分。

 

会場に到着

ほんとに県代表だ…。

会場は1000人以上収容できる大ホール。

 

初・大太鼓衣装。

 

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これから40分間の演奏が始まる。

 

松圃虎舞は、打ち囃子と手踊りと虎舞。

梯子虎舞では、12mの大梯子の上で虎囃子と虎が登っての演技をする。

この梯子はとても神聖な物だ。梯子の神様が女性なので、女性は上ることができない。

12mの大梯子の上で虎囃子と虎が登っての演技、今回は会場に梯子を入れられないので、スクリーンで映像を流す。

太鼓の前では女の子たちが手踊りをする。

「通り囃子」「松囃子」「里道」「剣囃子」「大漁節」「虎舞」「下り囃子」「海潮音」を演奏し、幕が下りた。

終わった後はみんなでハイタッチ!

本番も楽しめたし、努力したね!と褒められたけど、

練習をたくさんして、伝統芸能と向き合う時間に意味があった。

 

週3回の練習を一生懸命楽んだ事。それが移住者として、子供達に伝統芸能の素晴らしさ、大切さ、楽しさを伝えら事。それが、今回の最大の収穫!

 

打ち上げの一体感すごかった…。

 

PROFILE
佐々木 美穂(Miho Sasaki)
兵庫県出身。1992年生まれ。2015年に神戸女学院大学を卒業後、唐桑半島に移住。現在はNPOリアスの森応援隊に所属し、気仙沼市域の森林を間伐整備された豊かな海支える豊かな山にして行く後押しをする活動をしている。
2017.03.01